2023年9月18日
リスティング広告を運用していると、
- 掲載はされているのに、クリック率が上がらない
- そもそも、想定していたよりも表示回数が増えない
このような状況になったことがある方も多いのではないでしょうか?
原因は様々ですが、中でも広告文の精度は非常に重要なポイントです。
そこで、今回はリスティング広告の成果が出ない際に改善するべき広告文のポイントを解説していきたいと思います。この記事を読めば、改善点を理解しリスティング広告の広告効果を高めることが可能です。
目次
リスティング広告とは
リスティング広告とはGoogleやYahoo!の検索結果に表示されるテキスト広告のことです(厳密には検索連動広告とディスプレイ広告を合わせたものをリスティング広告と表します。ここでは、リスティング広告=検索連動広告として解説していきます。)
イメージのように、上部に表示されている赤い枠がリスティング広告であり、青い枠が自然検索です。
リスティング広告の作成方法
リスティング広告の作成方法についてはこちらの記事をご覧ください。
リスティング広告とは?事前準備から運用まで徹底解説【完全マニュアル】
リスティング広告の構成
下記、Google広告/Yahoo!広告で表記しています。
①パス/ディレクトリ
パス(ディレクトリ)とは拡張テキスト広告の表示URLの一部であり、パスがあることでユーザーがURLから遷移先の内容を予測することに役立ちます。
パス/ディレクトリ | |
個数 | 最大2個 |
文字数 | それぞれ15文字※半角 |
②広告見出し/タイトル
広告見出し(タイトル)は青字で表示されるテキストです。
広告見出し/タイトル | |
個数 | 最大3個 |
文字数 | 30文字(Google広告)/60文字(Yahoo!広告)※半角 |
③説明文
説明文は、広告見出しに加えて商品・サービスの詳細について記載する部分です。
説明文 | |
個数 | 最大2個 |
文字数 | 90文字※半角 |
④広告表示オプション
広告表示オプションとは、必須項目である広告見出しと説明文に追加情報を加えることができる設定です。
Google広告の場合
コールアウト表示オプション | ユーザーにとってメリットとなる情報を記載 |
構造化スニペット表示オプション | 商品・サービスの内容を補足する情報を記載 |
サイトリンク表示オプション | サイト内の特定のページに遷移するリンクを記載 |
Yahoo!広告の場合
クイックリンクオプション | サイト内の特定のページに遷移するリンクを記載 |
電話番号オプション | 電話番号を記載 |
テキスト補足オプション | タイトルや説明文を補足するテキストを記載 |
カテゴリ補足オプション | 内容の補足となるカテゴリーを選択 |
そもそも「効果が出ている」広告とは?
まず、そもそもですが「効果が出ている広告」とはどのような広告を指すのでしょうか?
参考として、WordStreamが調査した業界別の平均CTR(Click Through Rate:広告のクリック率)によるとリスティング広告の平均CTRは3.17%でした。(ちなみに、ディスプレイ広告では平均0.46%)。
CTRを指標とするのかどうかは広告キャンペーンによって異なりますが、クリック率が3%以下の場合は改善の目安として覚えておくと良いかもしれません。
広告文の評価が確認できる指標
広告の有効性(レスポンシブ検索広告)
広告の有効性はレスポンシブ検索広告を設定した場合に確認することができます(レスポンシブ検索広告については後述)。
この指標は、「未完了」から「優良」の評価範囲で、広告コピーの関連性、数量、多様性を測定するものです。実用的なフィードバックと組み合わせて広告の有効性を活用すると、広告の掲載結果を容易に改善できます。
出典:広告の有効性について
画像のようにレスポンシブ検索広告の有効性が低いと判断された場合、より有効性の高い競合の広告に負けてしまうため、表示回数が減少しクリックに繋がらない可能性があります。
広告の有効性の確認方法
①キャンペーン>広告>+ボタンまたは作成済みの広告をクリック
新しく広告を作成する場合は+ボタン、既存の広告を修正する場合は作成済みの任意の広告をクリックします。
②広告の有効性を確認
広告文やキーワードなど必要な要素を入力すると、有効性が表示されるようになります。
広告ランク
上記の広告の有効性も関連しますが、広告ランクとは表示回数と掲載順位を決定する指標です。
広告ランクは【入札単価×品質スコア+広告表示オプション】で決定されます。
これは広告の平等性を担保するために設定されているもので、仮に入札単価のみで掲載順位が決まる場合、金額が高く設定されている広告が上位表示されることになります。
しかし、その場合優良な広告でなくとも上位表示が可能となってしまうため、このような広告ランクが設けられているのです。
広告スコア自体は数値として確認はできませんが、品質スコアは<キーワード>から確認できます。
品質スコアの確認方法
①キャンペーン>キーワードをクリック
②各キーワードの品質スコアを確認
そのため、実際は品質スコアをあげるための作業が必要になります。
品質スコアは本来広告、LP(ランディングページ)、キーワードの3つの関連性により決まりますが、今回は広告文にポイントを絞り、改善ポイントを見つけていきたいと思います。
リスティング広告で成果を出す改善点6つ
複数の広告で効果検証を行う
1つのグループにつき、1つの拡張テキスト広告単体で配信をしていないでしょうか。
リスティング広告では拡張テキスト広告とレスポンシブ検索広告の2種類の形式が選択可能です。
拡張テキスト広告は登録したテキストがそのまま広告として表示されるのに対し、レスポンシブ検索広告は登録した複数のテキストから最適化されたテキストが組み合わさって表示される形式です。
広告の種類が少ない場合、検索エンジンからしてもどちらの広告が成果に繋がるのか効果検証をすることができません。そのため、上記の2つを組み合わせ効果の高いパターンを見つけていきましょう。
Google公式によると一つの広告グループにつき2つの拡張テキスト広告と1つのレスポンシブ検索広告を設定することが推奨されています。(とりあえず開始したい!という場合は自動で最適化してくれるレスポンシブ検索広告がオススメです。)
広告見出し・説明文は適切な数を設定
一度広告見出し・説明文の数を見直してみましょう。
拡張テキスト広告、レスポンシブ検索広告のそれぞれ規定の入稿数をクリアすることで、広告の有効性を高めることができます。
最大入稿数
拡張テキスト広告…広告見出し3/説明文2
レスポンシブ検索広告…広告見出し15※/説明文4
※広告見出しは8つ程度でOK
キーワードとの連動性
基本的なことですが、設定したキーワードは必ず広告見出しに使用するようにしましょう。
特に、広告グループの中でも表示結果が多いキーワード=人気キーワードであるため、積極的に追加することが重要です。
キーワードを入れていても効果が伸びないという場合は、別のキーワードからの流入を確認するなど、キーワード自体の精査が必要な場合も考えられます。
その場合は検索クエリを確認しましょう。
検索クエリはキャンペーン>キーワード>検索語句から確認することができ、キーワードに追加しているかも同時に見ることが可能です。
新たなキーワード追加変更のヒントになるでしょう。
クリック率を高めるフレーズを追加する
リスティング広告はユーザーにテキストのみで判断されるため、広告をクリックしたくなるフレーズを入れることが重要です。
ポイントは、①ユーザーに起こしてほしいアクション②ユーザーが得られるメリットを記載することです。
また、数字を用いるなど、内容は限りなく具体的に表現します。(以下、例)
- ウェブサイトに来てほしい⇒今すぐサイトをチェック
- アンケートに登録してほしい⇒アンケート回答でプレゼントがもらえる
- ホテルの予約をして欲しい⇒期間限定30%オフ、今すぐ予約
広告ポリシーや入稿規定を遵守する
広告ポリシーや入稿規定で禁止されている広告表現をしないよう注意しましょう。それらに違反していると、審査落ちの要因となったり制限付きの配信となる可能性があります。
広告ポリシーは、危険ドラッグ・偽造文書といった掲載が禁止されているコンテンツや、アルコール・ギャンブルなど制限付きのコンテンツへの規制を指します。
また、広告文章における表現も気を付ける必要があります。(以下、例)
- 「○○を飲めば病気が治る」⇒薬機法への違反
- 「最新の」「世界一」⇒誇大表現(客観性に欠けている表現)
また、句読点や記号についても決まりがあるので確認しておきましょう。記号を連続して使用したり、広告文のなかでスペースをあけることは禁止されています。
参照:Google 広告のポリシー
参照:編集
クリック率を増やすためにこうした表現は使ってしまいがちですが、要注意です!
他の広告で使用されているフレーズを追加する
これは有効性の高い広告文で使用されているキーワードやフレーズを広告文に追加する作業です。登録したキーワードを検索し実際に表示されている広告をチェックしてみてください。
また、他社の広告と比較した際には、自社のサービスの強みについて訴求内容が被らないよう併せてチェックすることが重要です。
まとめ
今回は、リスティング広告の成果がでない場合の、広告文に関する対処法をお伝えしました!
管理画面上では直接的に原因がわからない部分も多いかと思います。
そのため広告を複数作成するなど、できる範囲で細かい数値が計測できるように設定してみるとよいのではないでしょうか。
マーケティング初心者の方など、ぜひこの機会に一度チェックしてみてくださいね。
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