リスティング広告とは?事前準備から運用まで徹底解説【完全マニュアル】

Webマーケティングの中でも基本的な手法であるリスティング広告は、15分もあれば誰でも簡単に配信することが可能です。

しかし、いざ運用しよう!というときに細かな悩みが出てくるのも事実です。

  • Google広告への登録はどのようにできるのか?
  • 事前に何を準備しておくものはあるか?

本記事は、リスティング広告の概要などの基礎知識から配信における事前準備、運用のポイントまで、マーケティング初心者の方でも簡単にできる方法をご紹介します!

目次

リスティング広告とは?

リスティング広告(検索連動型広告)は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索したキーワードに対して関連した広告を表示させる手法です。

厳密にいうとリスティング広告は「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」の2種類を併せたものを指しますが、リスティング広告=検索連動型広告という認識が一般的であるため、この記事でも検索連動型広告についてご紹介します。

画像を中心とするディスプレイ広告に対し、リスティング広告はテキスト中心の広告手法であるという違いがあります。

リスティング広告の表示方法

図のように、検索結果の上位に表示されているのがリスティング広告です。

「広告」という見出しがついている広告の下に、自然検索が続きます。

リスティング広告の料金形態

リスティング広告では、クリック課金制が採用されています。

これは広告が表示した広告がクリックされてから初めて料金が発生する制度です。

他には、表示された段階で料金が発生するインプレッション課金などが存在します。

リスティング広告の入札形式

リスティング広告はオークション形式で掲載される広告が決まります。

「入札単価」と「広告スコア」によって表示される広告は決定しています。

リスティング広告のメリット3点

最初に、リスティング広告におけるメリット3点をご紹介します。

  • コンバージョンが高い
  • 即効性が高い
  • 効果検証がしやすい

まずは、コンバージョン率が高いという点です。

コンバージョン率が高い

最大のメリットは、問い合わせや商品購入など、コンバージョン(Webサイトにおける最終的なゴール)に近いユーザーに対して広告配信ができる点です。

ユーザーはサービスに対して既にニーズが顕在化された状態で検索をしているため、「ほしい」状態で広告と出会うことができ、成果に繋がりやすい特徴があります。

即効性が高い

自然検索による上位表示を狙おうとすると、地道にSEO対策を重ね、成果を得るまでに時間がかかる傾向にあります。対してリスティング広告では配信さえしてしまえばすぐに顧客を獲得することができるため、即効性が高い手法です。

効果検証がしやすい

テレビCMの場合、作成したものは一度配信すると期間終了まで同じクリエイティブで配信することになります。リスティング広告の場合、管理画面上でリアルタイムの数値を確認しつつ広告文のリライトやユーザー属性の変更など、すばやくPDCAを回すことが可能です。

リスティング広告のデメリット2点

次にリスティング広告のデメリットを2点ご紹介したいと思います。

  • 見込み顧客を広げる施策ではない
  • 運用をしながら細かい修正が必要

早速見てみましょう。

見込み顧客を広げる施策ではない

リスティング広告は基本的にニーズが顕在化された層に対して配信をするいわゆる「刈り取り」の施策です。

そのため、見込み顧客の母数を増やすためにはリスティング広告のみではなく、他の施策と組み合わせることが必要となってきます。

また、設定するキーワードがどの程度検索されているのか確認する必要もあるでしょう。

ボリュームが少ないと配信自体の量も少なくなるため、効果が上がりにくい、または適切な予算を消化できないなどの現象が考えられます。

運用をしながら細かい修正が必要

こちらはメリットの裏返しでもありますが、数値がわかりやすい反面、効果を上げるためには運用していく中で都度修正が必要です。そのため属人的な面が多く、作業量も多くなる傾向にあります。

リスティング広告の配信設定

それでは、広告の配信設定をしていきましょう。

今回は例としてgoogle広告の設定をしていきたいと思います。

1.Google広告公式サイトにログインし、「今すぐ開始」をクリック

※事前にGoogleアカウントの作成が必要(アカウント作成はこちらから

2.広告の目標を選択

ここでは、スマートモードとエキスパートモードを選択できます。

スマートモードは、簡単な設定のみですぐに広告配信が可能です。
エキスパートモードでは設定を一から行うため上級者や広告代理店が主に利用します。

参照:スマートモードとエキスパートモードについて

スマートモード

エキスパートモード

※どちらもこのまま流れに沿って登録すると広告配信がすぐに始まるようになります。

そのため、開始日が異なる場合は設定後に配信を止める作業が必要になります。

アカウント作成のみしたい場合はエキスパートモードの「キャンペーンなしでアカウントを作成」に進みましょう。

まず、スマートモードで広告配信の登録をしてみます。

3.お店やサービスの名前を登録

4.遷移先のURLを登録

5.広告見出しと説明文を入力

  • 広告見出し…30文字まで
  • 説明文…90文字まで

画面右側でプレビューを確認することができます。

6.関連キーワードを選択

ここでは、これまで登録した情報から広告に関連のあるキーワードが自動的に選出されています。新たにキーワードを追加したい場合は「+新しいキーワードのテーマ」から追加することが可能です。

7.配信地域を設定

8.予算を設定

一日の予算のみ設定が可能で、月予算は設定ができません。

ここまで設定できれば、最後に確認画面で完了です!

各設定は後から変更可能なので、あまり考えすぎずに登録してみましょう。

※エキスパートモードの設定方法は「キャンペーンを作成」の部分でご紹介します。

アカウント作成

ここからはエキスパートモードから飛び、アカウント作成の設定を解説していきます。

1.ビジネス情報を設定

問題がなければ、下記の通りに登録し、「送信」を押します。

ビジネス情報は後から変更ができないので注意です。

  • 請求先住所の国:日本
  • タイムゾーン:日本時間
  • 通過:日本

2.アカウントが完成

アカウントが完成しました!

次に+ボタンよりキャンペーンを作成します。

広告キャンペーン作成

ここからは広告キャンペーンを作成していきます。

まずは、一度Google広告の構成について確認していきます。

Google広告の構成について

Google広告は「アカウント」「キャンペーン」「広告グループ」の3つから構成されています。

  • アカウント…企業名やサービスなど
  • キャンペーン…キャンペーンタイプ(検索、ディスプレイ等)など
  • 広告グループ…キーワード、広告を包括

先ほどアカウントは作成したので、次にキャンペーンを作成する段階になります。

1.達成したい目標を選択

2.キャンペーンタイプを選択

今回はリスティング広告なので、「検索」をクリックします。

3.キャンペーン名を決める

ここでは任意の名前に変更することができます。
他のキャンペーンと混同しないようにしましょう。

また、ここでは初期設定でGoogleディスプレイネットワークが選択されています。

これはリスティング広告をディスプレイ広告のような広告枠にて配信する設定です。この場合、配信面は増えるもののあくまでも枠に配信されるものなのでユーザーの関心は薄く、コンバージョンが低い傾向にあります。

よって、基本的には含めずに配信することをおすすめします。

4.ターゲティングとオーディエンスを設定

地域を「日本」、言語を「日本」に設定します。英語など他の言語は含めなくて大丈夫です。

次にオーディエンスを設定します。

任意のキーワードを入れると、キーワードに関連したユーザーに対して広告を配信することができます。

5.予算と単価設定を入力

予算を設定します。

単価設定では最大化させたい値を設定することで、配信を目標に寄せることが可能です。

単価設定の種類はコンバージョン・コンバージョン値・クリック数・インプレッション シェアから選択できます。

6.広告グループを作成

キーワードなど、詳細設定は後ほど設定できるためここは適当なキーワードを入力します。

7.広告を作成する

ここでは、「最終URL」「広告見出し」「説明文」の3種類を入力します。

実際に表示されるプレビューを右の画面で確認することが可能です。

全ての配信の設定ができました!

複数アカウントを管理できるMCCアカウント

MCCアカウントでは、ひとつのメールアドレスで最大20個までアカウントを管理することが可能です。

MCCアカウントのメリット

  • 1 回のログインで、他の MCC アカウントを含め、クライアントとしているすべての Google 広告のアカウントにアクセスできる。
  • 単一のダッシュボードから、すべてのアカウントを検索、操作、管理できる。
  • MCC アカウントで、クライアント アカウントのキャンペーンを作成、管理できる。
  • すべてのアカウントの掲載結果を比較したり、複数のアカウントのレポートをまとめて作成したりすることができる。
  • 統合請求を利用して、すべてのクライアント アカウントの毎月の請求書を 1 つにまとめることができる。
  • アラートを使用して、リンクされたすべてのアカウントを効率的に管理できる。
  • MCC 経由で Google 広告のアカウントを作成し、MCC アカウントとリンクできる。

参照:Google 広告のクライアント センター(MCC)アカウントについて

MCCアカウントの作成方法は下記記事をご覧ください。

参照:MCCアカウントの作成方法とは?広告代理店へ依頼する手順もご紹介【Google・Yahoo!】

リスティング広告配信までの5つの事前準備

リスティング広告では特に事前準備が重要になります。

1.コンバージョンを設定

コンバージョンをどこに置くかにより、タグを挿入する場所や、入札単価の設定などGoogle広告の設定も変わります。

例えば「拡張CPC」という設定ならば、CVを最大化するようにAIが自動的に調整をしてくれます。

2.キーワード

キーワード自体も顕在層と潜在層の2種類を用意することをオススメします。

例えば企業向けの勤怠管理ツールを販売しているとすると、顕在ワードは「サービス名 オススメ」や「勤怠管理ツール 比較」など、既に自社のサービスを知っている場合や、勤怠管理ツールを導入することは決まっている人に対して広告配信をすることになります。

対して潜在ワードでは「業務効率化 ツール」、「働き方改革」など、現在勤怠管理を紙で行っているから、もっと効率化することはできないかな?などぼんやりとしたニーズがある人に向けたキーワードを設定していきます。

3.広告文・説明文

広告文・説明文に関しては下記の記事で詳しく解説しています。

参照:リスティング広告の広告文の作り方・改善ポイント6選【クリック率3%以下必見】

4.コンバージョンタグの設置

コンバージョンを計測する場合はタグを指定箇所に埋め込む必要があります。スムーズに広告配信をするため、事前に設定を済ませておくことがオススメです。

タグはイベントスニペットタググローバルサイトタグの2種類があります。

イベントスニペットタグ:コンバージョンを計測するページに設置

例:コンバージョンが「商品の購入」の場合:商品をカートに入れ、購入を完了した人が対象なので、「購入完了」のページにタグを埋め込む

グローバルサイトタグ:対象となるサイトのすべてのページに設置

例:「LP」、「購入ページ」、「購入完了」の3つのページがある場合、3ページ全てにタグを埋め込む

コンバージョンタグの設定方法

1.「ツールと設定」から「コンバージョン」を選択

その後、トラッキングコンバージョンの種類を選択します。

2.コンバージョンアクションを作成

カテゴリ、コンバージョン名、値、カウント方法をそれぞれ入力します。

特に同じキャンペーン内で複数のコンバージョンを設定する場合、コンバージョン名は同じ「ページビュー」でも最初に到達したページなのか、または申し込みのページなのか、識別がしやすい名前を付けましょう。

3.タグを設定

今回は「タグを自分で追加する」を選択しました。

発行したイベントスニペットタグ、グローバルサイトタグをウェブサイトの<head></head> タグの間に貼り付けて完了です。

4.支払い情報

Google広告にログインし、右上の「設定と請求」>「料金」>「設定」から支払い方法を設定します。

現在、日本ではクレジットカードや銀行振込などの自動支払いと請求書払いの2種類から選択することができますが、請求書払いの場合は下記の条件を満たすとともに申請が必要です。

請求書払いを設定する条件

  • 会社を登記してから 1 年以上が経過していること。
  • 有効な Google 広告アカウントを 1 年以上良好な状態で保有していること。
  • 過去 12 か月のうち、お支払い額が 50 万円以上(この額は国によって異なります)の月が 3 回以上あること。

参照:Google 広告のお支払い設定について

まとめ

今回は、リスティング広告における配信設定までの流れをご紹介しました。

リスティング広告を始める際は、ぜひ参考にしてみてください!

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