2023年11月21日

展示会で集客するにはコツがあることをあなたは知っていますか?
この記事では「初めての展示会で集客を成功させるアイデア」について
- 展示会の開催前
- 展示会の開催日
- 展示会の開催後
に分けて解説していきます。
事前の告知方法やブース場所ごとの集客対策、コンパニオンやイベントの使い方、効果検証の方法についても説明していきますので、ぜひ展示会を成功させるヒントに役立ててください。
目次
目的は「リード獲得」で、ターゲットは「フリーの来場者」

初めての展示会に出展する場合、やるべきことを絞ります。
まずは「目的」と「ターゲット」を決定してから集客戦略を練りましょう。
目的:「リードの獲得」
初めての展示会で、いきなり営業や成約に持ち込もうとすると失敗します。まずは、リード(名刺情報やバーコード情報)をたくさん集めることを目的としましょう。
ターゲット:「参加リストを持たないフリーの来場者」
展示会ではすべてのブースはチェックできないため、来場者の多くは、訪問したいブースを絞り込んだ「参加リスト」を作成します。
初めての展示会出展で、参加リストを持参した意欲の高い来場者を誘い込むのは至難の業です。会った日にそのまま商談するのではなく、展示会開催後の別の機会で本格的な商談を行うことをおすすめします。
以下では、リード獲得に必要な対策を、開催前・開催日・開催後の時系列ごとに紹介します。
開催前の対策

集客対策は展示会開催前から始まります。顧客やSNSのフォロワーに対して、出展することを必ず告知しましょう。必要に応じてプレスリリースや広告も活用してください。
- ①公式サイトブログで告知
- ②SNSのDMやMLで告知
- ③プレスリリースを流す
- ④案内状の送付
- ⑤Google広告やLINE広告
- ⑥インフルエンサーに依頼
①〜④は必須です。⑤と⑥は余裕があれば実施しましょう。
公式サイト・ブログで告知
公式サイトのニュースやお知らせ、公式ブログなどで展示会への出展を告知しましょう
企業の中には、公式サイトへのアクセスが少ないことを理由に、自社メディアでの告知を軽視する例もあります。しかし、公式メディアでの告知が行われないと、定期的に閲覧している顧客に企業活動の停滞を印象づけてしまうおそれがあるので注意してください。
SNSのDMやメーリングリストで告知
Xやフェイスブックなどの公式SNSやメーリングリストがあれば必ず告知しましょう。第一報はフォロワーや既存顧客にしか届かない場合でも、情報を受信した人からの拡散も期待できるので軽視してはいけません。
プレスリリースを流す
プレスリリースの宣伝効果は強力です。たとえば大手の「PR TIMES」の場合、1本3万円で最大300メディアに配信されます。費用対効果を考えるなら、プレスリリースで展示会の告知をすることは不可欠と言えるでしょう。
案内状の送付
既存の顧客に対しては案内状と無料入場券を必ず贈ってください。案内状には出展の告知だけでなく会場で配布するチラシも同封しましょう。
展示会のテーマに興味を示しそうな企業をあらかじめリスト化し、同じ都道府県内など関係の深い企業に案内状を送るとより効果的です。
Google広告やLINE広告
予算に余裕があるなら、Google広告を活用してもいいでしょう。月20万円からの費用がかかりますが、きめ細かいターゲティング設定で、届けたいユーザーに高確率で広告を表示できます。
LINE広告も、たとえばLINE公式のタイムラインである「LINE VOOM」の場合、月間4,900万人以上が最低1回は広告を見るなど、配信効果が非常に高いのが特徴です。
インフルエンサーに依頼
著名なブロガーやインスタグラマー、ユーチューバーなどの「インフルエンサー」に宣伝を依頼するのも有用です。自社ブースの様子をリアルタイムで発信してもらうと臨場感ある宣伝になります。
自社のイメージに合致しないインフルエンサーだと、宣伝臭だけが目立ってしまい逆効果ですので、依頼相手は吟味してください。
開催日の対策

参加リストを持たない来場者は「情報収取」が目的ですから、商売っ気を出しすぎるとブースに立ち寄ってくれません。
では、具体的にどのような集客対策を取ればいいのでしょうか。6つに分けて説明します。
- ①ブースの場所選び
- ②ブースの雰囲気
- ③スタッフの配置
- ④コンパニオンを使った集客
- ⑤イベントを使った集客
- ⑥プレゼンを使った集客
ブースの場所選び
ブースの場所は、主催者が決める場合や抽選で決める場合がほとんどなので「運次第」です。メインストリートなら非常に有利ですが、出入り口付近だと人通りが多いだけでリード獲得に至らない可能性も。
たとえ不利な場所であっても、その場所に応じた集客対策を講じることが重要です。
「入口」近くなら地図配布などで「親近感を高める」
入り口付近には大量の来場者が行き来しますが、まだ様子見の状態なのですぐには立ち寄ってもらえません。まずは認知度向上に集中するのが得策です。
会場のわかりやすい見取り図を配布したり、夏ならロゴ付きうちわを配ったりして、初見の来場者に親近感を高めてもらいましょう。
「出口」近くならノベルティとコンパニオンで「足止め」
出口付近は帰りかけの人も多いので、少し強引な方法で立ち止まってもらうことも必要です。
ちょっと豪華なノベルティ(オリジナルのタオルやTシャツなど)をコンパニオンに配布させると効果的です。
ブースの雰囲気
集客しやすいブースの雰囲気づくりを心がけましょう。わかりやすい展示内容は大前提です。デザインや動線は立ち寄りやすい設計にします。
展示内容が外からでも一目瞭然
参加リストを持たない来場者は、予備知識のない企業のブースに入ることを躊躇します。ブースの外からでもコンセプトや概要がわかれば立ち寄りやすくなります。
開放感のあるデザイン
ブースのデザインは、地味すぎても派手すぎてもダメです。通路幅もあまり狭いと圧迫感が生まれます。展示物をたくさん詰め込もうとすると、開放感がなくなり目に見えない壁を作ってしまうので注意しましょう。
動線は多めに
出入りするルートが同じ(=動線が少ない)だと、「入場したら最後、スタッフにからまれて逃げられないのでは?」と来場者を不安にさせます。出入り口は複数のルートをつくり、自由に出入りできるようにしましょう。
スタッフの配置
集客に適したスタッフを配置できているか、以下のポイントを確認してください。
- スタッフの数はバランスよく
- スタッフの属性と企業イメージの一致
- 難しい説明に対応できるスタッフ
スタッフは多すぎても少なすぎてもダメ
ブーススタッフの数はバランスが肝心です。多すぎると、来場者に威圧感を与えてしまいます。極端に少ないと、顧客満足度を軽視していると思われてしまい、企業イメージがマイナスになりかねません。
スタッフの属性はブースイメージに合致しているか
固い企業イメージなのに明るさだけが取り柄の社員を配置する。
明るく柔らかいイメージを打ち出したいのに、くたびれた男性社員だけで対応する。
いずれもスタッフの属性がブースのイメージに合致していないのでNGです。
どんな来場者にも対応できるスタッフが必要
来場者が求める情報の濃度には差があり、深い説明を求めるてくることもあります。
事前に説明力をあげるトレーニングを十分できればいいですが、その余裕がない場合は、どのような場面にも対応できる説明力の優れたスタッフを確保しておきましょう。
難しい質問をされたときに答えられず、「ちょっとお待ちください!」などと別のスタッフにヘルプを頼んで、来場者を長時間待たせてしまう……そんな失態は絶対に避けないといけません。
コンパニオンを使った集客
自社スタッフと同じくらい、コンパニオンも集客に影響を与えます。
ブースの場所にかかわらず集客に有効ですが、特に配布物(チラシやノベルティなど)をフックにバーコードリーダーで顧客情報取得するなら、コンパニオンは必須です。
メリット
ブース内外にコンパニオンを配置すると、スタッフだけの場合よりも確実に目立ちます。
展示パネルだけのシンプルなブースでも、コンパニオンが一人いるだけで、フリーの来場者が立ち止まってくれることも。
経験豊富な上位ランクのコンパニオンなら、ブース内への誘導スキルも優れているので、高い集客効果が期待できます。
事前教育でスキルのばらつきを防ぐ
コンパニオンごとにスキルの差があるため、事前教育が必須です。
最低限、「キャッチコピー」「声掛けのフレーズやマナー」「来場者の反応ごとの対応パターン」は周知徹底しておきましょう。
アンケートも併用すると効果的
呼び込みや受付だけでなく、ブース内でのアンケート対応にもコンパニオンは有用です。自社スタッフだけよりもアンケートに回答してくれる期待感がアップします。
アンケートは、回答しやすいこと、顧客の困りごと(課題)を抽出できることがポイントです。
注意点
コンパニオンは、できるだけ安く済ませようとすると、スキルの低い人材が派遣されることもあるので注意しましょう。
派遣会社には実績豊富な上位ランクのコンパニオンが所属しているので、コスト面で折り合いがつくなら活用をおすすめします。
配置人数が多すぎるとコンパニオンばかりが目立ってしまい、企業や商品のコンセプトが十分に伝わらなくなるおそれがあるので注意しましょう。
イベントを使った集客
くじ引きや映像コンテンツ、試食、自社商品を使ったパフォーマンスなど、イベントによる集客は大量のリードを集める手段として有効です。
メリット
アイキャッチ効果の高さは、イベントの大きなメリットです。 また、パネルだけのブースに比べるとカジュアルで立ち寄りやすい雰囲気になります。
リード獲得に特化したいのなら、積極的に活用したい集客対策だと言えます。
注意点
イベントスペースの小間代、ステージの設営、景品の準備、司会者・コンパニオンの確保など諸々揃えると、展示だけのブースよりも数百万円の費用が加算されます。
また、イベントの性質上仕方のないことですが、「イベント目的オンリー」の確度の低いリードが増えてしまいます。
リードの質よりも獲得数にこだわるなら、イベントの費用対効果はあまり厳密に考えないほうがいいでしょう。
プレゼンを使った集客
既存顧客が多い企業なら、プレゼンは集客に有効です。客席の人だかりを見たフリーの来場者が、つられて着席してくれる期待感があるからです。
人が集まりやすいよう知名度の高いテーマでプレゼンするとなお良いでしょう。
メリット
イベントと同様に、ブースがあるだけの展示よりも確実に目立ちます。
また、「見る」という受動的な参加にとどまるので、フリーの来場者でも足を踏み入れやすくなります。
注意点
プレゼンではコンテンツの質が問われるため、社内で準備が完結することは少なく、コンサルタントを利用するのが通例です。小間代も大幅に加算されるため、トータルのコスト感に注意しましょう。
また、プレゼンの来場者は確度の高いリードになりうるので、プレゼン終了後に余裕を持って対応できるよう、説明対応のスタッフは多めに配置する必要があります。
公式SNSでの拡散も行うとベター
Xやフェイスブック、YouTubeなどで展示の様子をライブ配信すると、企業への親近感が増します。フォロワー限定の施策ですが、既存顧客のうち展示会場へ来場していない人にとってはフックになる可能性があります。
開催後の対策

獲得したリードを無駄にしないために、展示会開催後は「アフターフォロー」と「効果検証」を必ず行いましょう。
お礼のアフターフォロー
獲得したリード情報から、メールアドレスやSNSのアカウントを抽出し、一人ひとりに丁寧なお礼を伝えます。
ただし、展示会に訪れたことを知られたくない人もいることに注意してください。コメントやリプライではなくダイレクトメッセージを活用するなど、プライバシー面に配慮しながらフォローしましょう。
次回展示会や新商品の告知も
購買意欲がうかがえる顧客に対しては、次回の展示会や新しい商品情報なども、過剰にならないよう注意しながら告知します。
その際、展示会で紹介した商品について、アンケートで詳しい感想を求めてもいいでしょう。
効果検証する
集客目的の展示会では、かけた費用に見合う効果が得られたかをチェックする必要があります。
この効果検証を怠ると、費用対効果の低い無駄な展示会を繰り返すことになるので要注意です。
ROIで効果を算出
効果検証では、ROI(Return On Investment、投資利益率)を使います。ROIで出した数値が高いほど、費用対効果が優れています。
《展示会のROI計算式》
展示会で獲得したリード数÷展示会にかけた費用×100
効果検証はマーケティング戦略策定に必須
効果検証をしないと、次回展示会への出展の可否を厳密に判断できません。すると、集客の数字だけで一喜一憂してしまい、展示会の参加が大義名分化するおそれがあります。
また、コスト面の制約から、コンテンツマーケティングなど他のマーケティング手法に着手できなくなることも。
まとめ
初めての展示会では、リード獲得にコストを集中させるのがポイントです。欲張って商談や成約をゴールにすると、フリーの来場者を逃してしまいます。
開催後・開催日・開催後ごとに対策は異なりますが、「いかに商売っ気をなくすか」という視点を忘れないようにしましょう。
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今回紹介した内容を踏まえて、ぜひ初めての展示会での集客を大成功に導いてください。
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