2022年8月5日
私の通勤時間は毎日60分以上。
電車に乗っている時間も長いので、ストリーミング配信の音楽を聴いたりしています。
そんなストリーミングサービスの流行もあり、最近はデジタル音声広告が増加しています。
デジタル音声広告と聞くと、ラジオ広告などをイメージされる方も多いかもしれませんが実はちょっと違います。
今回は、デジタル音声広告とは何か?そして、マーケティングへの活用方法を暴いていきたいと思います!
目次
デジタル音声広告とは?
デジタル音声広告は別名オーディオアド、オーディオ広告とも呼ばれています。
ラジオ広告と異なる点は、詳細なターゲティングが可能であるという点です。
ラジオ広告の場合、決まった広告枠に対して配信をしているので誰に対しても同じ広告が流れますが、デジタル音声広告では位置情報や日時、使用デバイスなど様々な要素からターゲティングすることが可能なため、狙ったターゲットに配信することができます。
デジタル音声広告市場の拡大
デジタル音声広告の市場は年々拡大傾向にあります
2025年には420憶円規模[1]に到達するというので驚きですよね。
それには音楽やラジオ配信といったサービスの登場とともに、配信面の環境も整ってきたという理由があげられます。
市場は2020年以降急激なスピードで市場が拡大しており、まだまだこれから発展する新しい広告手法です。
また、新型コロナウイルスの影響でテレワークに移行する人が増加したことで、仕事中にラジオや音楽を聴きながら作業をする人が増えました。
元々ラジオは受信機が無くては聴くことができませんでしたが、「radiko」の登場によってネット配信があればどこでも聴くことが可能になりました。
自粛期間によりその存在感を増しているラジオですが、一方で東日本大震災の際は事態が収束するにつれ利用者も減少している[2]ように、今後はラジオがどのように視聴者を獲得できるかがポイントになります。
参照:デジタルインファクト「デジタル音声広告市場規模推計・予測2019年―2025年」
参照:産経WEST ラジオもネットも「ながら聴き」が活況 コロナで高まる存在感
デジタル音声広告の効果
デジタル音声広告はいわゆる「テレビCMの音声版」ともいえます。
短い時間の中、音声のみで伝える必要があるデジタル音声広告は商品・サービスの詳細までを伝えることは難しい一方、認知獲得には非常に効果的です。
また、デジタル音声広告はディスプレイ広告と比較するとブランド想起が24%アップ、関心・購買意欲が2倍、広告に対する理解が28%上がったというデータもあり、ブランディング効果も高いでしょう。
またデジタル音声広告では、広告表示中に指定のリンクを貼ることも可能です。
一方で、視聴者が画面を「見ていない」ことが多いことが想定されるため、例えばサイト流入数をKPIとしてしまうと思ったような効果がでない場合があります。
そのためあくまでも深いブランド認知を獲得するための広告手法と考えるべきです。
デジタル音声広告の特徴
デジタル音声広告の特徴は大きく3つあります。
完全視聴率が高い
広告は基本的に楽曲や番組の間に挟まれ、スキップができないものになります。
そのため完全視聴率は他の媒体と比較しても高くなります。
視聴者の接触態度が良い
他の媒体と比較すると視聴者の接触態度が非常に良いこともポイントです。
Adobeが行った音声アシスタントに関する調査では、スマートスピーカーを使用しているユーザーの3分の1以上が音声広告はテレビやSNSなど他の媒体に比べ、魅力的で押し付けがましくない広告だと回答しています。
詳細なターゲティング
先述しましたが、デジタル音声広告は他のデジタル広告同様詳細にターゲティングできることも特徴です。そのため無駄うちすることなく広告配信が可能になります。
その他広告手法との比較
今回は、様々な広告手法の中でも認知獲得を主な目的としている動画広告・ディスプレイ広告を代表例として比較してみました。
やはり他媒体と比較するとユーザーの邪魔にならずに、深い訴求ができることが特徴ではないでしょうか。
しかし、視覚で伝えることができない分、よりクリエイティブにはこだわる必要があります。
どのような媒体で使えるの?
Podcast
「Podcast」はiPadとbroadcastが組み合わさった言葉で、無料で音声や動画などをインターネット上で楽しめるサービスで、「ポッドキャストオーディオアド」を配信しています。
Podcastは番組の種類が非常に多く、ユーザーも様々です。
ニッチな分野の番組も多いため、広告に対するエンゲージメントも高いと予想されます。
radiko
radikoはパソコンやスマートフォンでラジオが無料で聞くことができるサービスです。
「radikoオーディオアド」では、従来のラジオ広告とは異なり様々なデータからターゲティングされた広告配信が可能です。
Spotify
Spotifyは無料/有料と2パターンの利用方法がありますが、ここでは無料ユーザーに対する広告配信が可能です。
広告は楽曲と楽曲の間に配信可能で、最大30秒間流すことができます。
現状は以上の3つが代表的な広告配信先ではないでしょうか。
動画を“見ない”Youtube?
しかし面白いことに、Youtubeでも音声広告の活用が始まろうとしています。
米Googleは11月17日(現地時間)、YouTubeの広告枠に音声広告を追加した。まずはβ版として提供する。
ミュージックビデオやポッドキャストなど、音声がメインの動画コンテンツで再生する広告枠。長さは最長30秒で、広告再生中の画面にはシンプルなアニメーションや静止画を表示する。
私もそうですが、Youtubeを見ていて広告が流れていると確かに画面を見ていないことも多いです。
そのようなユーザーに対しては効果的なのではないでしょうか。
同時に、情緒的な訴求が得意である動画ならではのメリットも活かせるようにしたいですね。
デジタル音声広告の事例
ここからは、デジタル音声広告の事例を2つご紹介していきます。
株式会社メイスイ
メ~イスイ~♪というどこか記憶に残るあのフレーズで有名な浄水器メーカー、株式会社メイスイはこのCMソングとともにテレビ・ラジオで広告配信を行っていました。
そんなメイスイは、若年層からの認知獲得のためSpotifyのデジタル音声広告を開始。
その結果想像以上の反響を呼び、コンパニオンバナーのCTR(クリック率)は平均の約1.6倍を記録しました。
映画「Diner ダイナー」
2019年に公開されたこの映画は、俳優・藤原竜也さん主演の映画のセリフを「サウンドロゴ」のような形で広告にした事例です。
この事例では通常の音声ではなくバイノーラル録音というまるで隣で話されているかのような録音方法を使った事例です。
音にフォーカスした斬新なアイデアが反響を呼びました。
参照:藤原竜也 の「絶叫」を サウンドロゴ のように: Spotify デジタル音声広告、映画『Diner ダイナー』の活用事例
まとめ
音声広告を一言で表すと、マス広告とターゲティング広告のハイブリッドなのではないかと思います。
動画の時代とは言われつつも、動画広告は視聴者にとって邪魔なものであるという認識が強くあります。
そういった広告のデメリットを最小限に抑えることができるデジタル音声広告には今後も注目ですね!
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