2023年12月3日
ダイレクトメールとは、個人や法人に向けて送るハガキや電子メールを指し、サービスや商品の宣伝のために利用されている広告手法の一種です。
この記事では、ダイレクトメールの効果的な作成方法と、そのメリット・デメリットを詳しく解説します。
目次
ダイレクトメールの作り方
ダイレクトメールの制作は以下の手順で行います。
- ①目的とコンセプトを定める
- ②ターゲットの設定
- ③商品説明文を書く
- ④写真や画像を作成
順序が異なると、途中で制作がつまずく恐れがあるため順番に行いましょう。例えばコンセプトを定めずに画像や写真を元に企画を立てると、商品説明文や全体の雰囲気が決まらない可能性があります。
①目的とコンセプトを定める
ダイレクトメールを作成する上で最も重要なポイントは、目的とコンセプトを定めることです。目的がしっかり定まっていなければ、目的達成のためにどのような宣伝文句や写真を用意すればよいかが決まりません。
また、伝えたい内容は絞り、それ以外の余計な情報は極力載せないようにしましょう。たとえば、新商品が発売したことを宣伝したいのに、他の商品画像や説明が羅列されていると新商品の印象が薄れてしまいます。情報が多すぎると広告の読み手に伝わりづらくなるため、1つに絞ってダイレクトメールを作成しましょう。
②ターゲットの設定
ダイレクトメールの送信先となるターゲット次第で、広告内容やDM全体の雰囲気は大きく変化します。
年齢・性別・地域・新規顧客など、想定できるセグメントはさまざまです。
たとえばSNSを利用している若年層向けであれば、砕けた口調でポップな字体、カラフルなデザインの方向性が考えられます。
一方で高齢層向けであれば、丁寧な文体で、広告全体の雰囲気も落ち着きのある雰囲気が向いている可能性があります。
③商品説明文を書く
方向性やターゲットが定まってから、全体的な雰囲気に合わせて具体的に商品説明文を書きます。
「新生活を送るあなたへ」「美容ケアにこだわるなら」「新規事業開拓を探している人必見」など、ターゲットに合わせたあいさつ文から始めます。
その後に続く商品説明は、イメージが湧きやすいような表現にしましょう。
たとえば、新商品に使用される食材の産地を強調したい場合、生産者の声や産地の特徴について触れるとイメージがしやすくなります。
④写真や画像を作成
コンセプト、ターゲット、商品説明文が完成したら、それに合うように商品の写真や画像を用意します。
全体の雰囲気に合う、ターゲットにイメージが伝わりやすいような魅力的な写真を撮影・チョイスしましょう。
写真を数多く張り付けても、全体がごちゃごちゃして見づらくなります。
そのため、メインビジュアルは1枚に絞り、他に使用する画像は装飾用程度に収めましょう。
開封率を高めるためのポイント
ダイレクトメールは受け取った人が必ず全員読むわけではありません。開封されない、目を引かない広告だとすぐに破棄されてしまい、宣伝効果が果たせません。
この章では、開封率を高めるために心がけたいポイントを紹介します。
目を引くデザイン
広告を目にした瞬間、メールを開いた瞬間にぱっと目を引くようなデザインを心がけましょう。
たとえば、写真は大きく掲載し真っ先に目に入るように配置すれば、第一印象で興味を惹くことができ、広告全体が読んでもらいやすくなります。
また、デザインもターゲットに合わせたものに変更しましょう。たとえば、若年層に向ける場合は明るいデザイン、高齢者に向ける場合は落ち着いたデザインなどです。
ターゲットにそぐわないデザインだと、「自分向けではない」と判断されてしまいます。
印象に残るキャッチコピー
目を引くようなキャッチコピーが大きく配置されていると、より興味が引きやすい広告が完成します。キャッチコピーの内容は、「どのように伝えたいか」も大切ですが、「相手がどのように受け取るか」の考慮が最も重要です。
そのため、目的やターゲットに適したものでないと、雰囲気を伝え損ねる可能性があります。
例えば、若者向けであれば硬すぎる文章は避ける、高級感を伝えたい場合は洗練された言葉を使用する、などを心がけましょう。
読みやすい文章
商品説明は読みやすい文章を心がけましょう。
ダイレクトメールを開封しても、文章が理解しづらいと感じると、その後読み進めることを諦めてしまう可能性があります。難しい漢字を控えたり、文末表現を統一したり、1文を短くしたりしましょう。
また、全体のレイアウトに気を遣うことで、文章は読みやすくなります。具体的な例は、文字サイズのバランスを整える、背景を考えて文字の色を買える、文章全体の配置に気を遣うなどの方法があります。
ポジティブな表現
よい印象を抱いてもらうために、文章全体をポジティブな表現で明るくしましょう。
逆にネガティブな表現はできるだけ避けて、読んでいて心象が悪くならないようにすることが大切です。
また、マイナス面は意図的に隠すと後のクレームにつながる可能性があります。
ポジティブな表現に言い換えることで対策が可能です。
たとえば、「小さい会社ですが頑張っています!」を「少数精鋭で頑張っています!」に、「今買い逃すと損」を「今がお買い得」に変えるなどです。
商品購入による利益
商品説明をする際は、ただ商品概要を伝える文章ではなく、商品やサービスの購入がどのような利益をもたらすかを一緒に説明しましょう。
「商品を買うとこのようなメリットがある」と具体的にイメージさせることが大切です。
たとえば、「限定個数」「割引価格」「話題沸騰中」「新製品」「即効性」などの言葉を組み合わせると、商品購入意欲が高まります。
ただし、実態の伴わない過剰な表現はクレームにつながるため気を付けましょう。
適切な情報量
あまりにさまざまなことを1つの広告内で伝えようとすると、読む側が混乱して上手く情報が頭に入ってきません。ダイレクトメール1つに対して適切な情報量を心がけて、内容をすっきりさせましょう。
ただし、店舗への連絡方法やアクセスの情報は削ってはいけません。店舗への連絡方法やアクセスの情報が分かりやすく記載されていないと、広告で興味を持っても自分で居場所を調べなければなりません。問い合わせ先や店舗の場所が分かる地図などは、分かりやすく大きく配置しましょう。
ダイレクトメールのメリット
さまざまな広告がある中で、ダイレクトメールを利用する理由はどのようなものなのでしょうか。
この章ではダイレクトメールを利用するメリットを紹介します。
継続的に情報送信できる
ダイレクトメールを利用すれば、同じ顧客に対して定期的に送付できるため、定期雑誌の連載のような感覚で情報が提供できます。
また、一度のダイレクトメールで商品購入を促せない場合でも、その後も継続的な情報伝達は可能です。新しい情報や別のアプローチを試みることで、購入までつなげられる場合があることが利点です。
顧客離れを防げる・カムバックを促せる
継続的に情報を発信すれば、商品やサービスの存在が忘れられることなく、顧客離れを防げます。足しげく店舗に通う人や、継続的にサービスを利用している人でない限り、現在のラインナップや新製品の情報、セール情報は自然と耳に入ってきません。ダイレクトメールを使って最新の情報を伝え続けることにより、常連客の維持が可能です。
また、しばらく来店や商品購入がないお客様にも再来店を促せるメリットがあります。顧客先に合わせてダイレクトメールの内容を変えられるため、前回の来店から数カ月たったお客様には「ご来店から〇ヶ月ほど経ちましたが、○○についてお困りごとはございませんでしょうか?」など、発信する内容を変える方法を試してみましょう。
ダイレクトメールのデメリット
広告媒体としてダイレクトメールが万能なわけではありません。
この章では、ダイレクトメール利用のデメリットを解説します。
費用が嵩むかさむ
ダイレクトメールを広告として利用するには、広告制作費・印刷代・送料などさまざまな費用がかかります。一般的に一回あたりの宣伝費用がWeb広告よりかかるとされているため、費用面で優れているとは言い難い媒体です。
ただし、ダイレクトメールを送る数に応じて、「広告郵便物」として郵便局は一定の割引をしています。他にも、一般的な印刷会社は印刷する部数が増えるほど価格も割引されます。
ダイレクトメールを利用する場合は、一定数以上の送信先リストの確保し、送付数を多くすれば、一通当たりの費用を抑えることができます。
参考:郵便局『広告郵便物』
送るまでに時間がかかる
ダイレクトメールを広告利用する場合、顧客に届くまでに時間がかかります。
企画・広告作成・印刷・発送準備・配送などの手順を踏むと顧客に届くまで1ヵ月以上かかる場合があります。
そのため、ダイレクトメールは企画時点から1か月先の時点の広告であることを念頭に入れなければなりません。
ただし、どの広告媒体においても制作期間は必ず発生するため、少なからず先を見越しての制作になります。
ダイレクトメールが特別遅いわけではなく、他の広告よりも少し期間がかかる程度だと認識しましょう。
ダイレクトメールに代わる広告手法
商品やサービスを宣伝する際、ダイレクトメール以外にも方法は存在します。
この章では、ダイレクトメール以外のよく使用される代表的な広告手法を紹介します。
新聞広告
全国紙・地方紙・経済紙・スポーツ紙の広告枠が利用できます。新聞は社会的な信頼度が高いため、商品やサービスのブランドイメージを高めることが可能です。
一方で、新聞の購読率が低い若年層にアプローチが届きづらいといえます。
また、掲載期間も短いため、継続的な情報送信は難しい媒体です。
ポスティング広告
ポスティング広告は、ターゲットを絞らず一定の範囲内にある建物のポストに投函する広告手法です。不特定多数に届けるため、ダイレクトメールと比べて反応率は悪いですが、認知を広げて新規顧客を獲得するための方法として使うことができます。
なお、ポスティング広告は、掲載商品やサービスが必要ないユーザーにとっては、勝手にポストに投函されている迷惑な物という印象になりかねないため、広告内容に配慮し、クレーム対策を実施しているポスティング会社に依頼することが大切です。
ポスティングとデジタル広告を比較!エリアマーケティング手法の課題
位置情報を利用したWeb広告
AIとGPSを利用してバナー広告を表示できる広告サービスが近年登場しました。
位置情報を利用して、「その地域にいる人」や「かつていた人」に向けて広告配信ができます。
他にも細かくセグメントを設定できるため、ターゲットが絞れて広告の費用対効果を高められます。
ダイレクトメールのように顧客リストを持つ必要もなく、費用も比較的安価です。
同じ地域にいる人であれば定期的に情報提供が可能であるため、顧客の継続確保にも利用できるメリットの多い広告サービスです。
位置情報を利用した広告『MITE-KURU』
『MITE-KURU』は、AIとGPSを駆使して位置情報を取得し、スマートフォンアプリにバナー広告を表示するサービスです。
「過去に特定の場所に行った経験がある人」を抽出し、訪れた回数や滞在時間などの行動履歴から趣味嗜好を分析してターゲティングします。
最大の特長として、エリアを指定した精緻なターゲティング、広告経由の来店数・Web来訪数などのCV計測による効果測定が可能です。
ダイレクトメール以外にも、商品・サービスの宣伝に利用できる広告媒体はさまざまです。
効果的なマーケティングツールなら『MITE-KURU』
『MITE-KURU』はポストメディアが開発するどなたでも気軽に取り組める精度の高いジオターゲティング広告ツールです。
AIとGPSを駆使して店舗周囲に住んでいる人や今いる人にバナー広告を表示できます。年齢や性別、居住地など、ターゲットの条件を細かく指定できるため、無駄なコストはかからず効率的にターゲットにアプローチが可能です。
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