マーケティングの種類18選!基礎知識から手法の選び方とは?

「マーケティング」は様々な意味で表される言葉ですが、同時に種類が多数存在します。それはテクノロジーの進化や顧客行動の変化により、その場面にあった手法が必要になっているためです。

マーケティングの種類を知っておくことで、クライアントへの提案の幅が広がりビジネス戦略立案や改善にも役立つことでしょう。

この記事では、主要なマーケティングの種類を18個ピックアップしそれぞれのポイントを解説していきたいと思います。

マーケティングは一言で表すと、売れる仕組みをつくることです。

そもそもマーケティングとは

自社の商品をこちらから「売る」のではなく、自然に「売れる」環境をつくることが目的であり、そのためには顧客行動を分析し様々な手法でアプローチする必要があります。

マーケティングに関する詳細はこちらの記事をご覧ください。

参照:マーケティングとは?1分で理解できる解説【初心者必見】

マーケティングの種類

マーケティングは内容によって下記の図のようなカテゴリーに分類することが可能です。

大きくリアルマーケティングとデジタルマーケティングに分類することができ、かつてはリアルマーケティングのような顧客と対面で接するオンラインでのマーケティング手法が多く取り入れられました。しかし、現在はデジタルマーケティングのようなオンライン上の施策中心に移行しつつあります。

また実際にビジネス戦略を立てる際は図のような対比構造ではなく、オフラインとオンラインを相互的に活用することが大切と考えます。

マーケティングの種類一覧

今回の記事では、各々マーケティングについて基本的な概要の紹介はもちろん、下記のようなカテゴリー別の表を作成しました。

目的施策を実施する目的(認知獲得/比較検討/購買促進)
主な商品・サービス向いている商品やサービス
主な方法実施可能な媒体や方法

マーケティング施策を検討する際は参考にしてみてください。

ではここからマーケティングを種類別にご紹介していきます!

リアルマーケティング

リアルマーケティングとは、イベントや街頭サンプリングなどのリアルな現場で集客を行うマーケティング手法です。

顧客からすると、実際に体験が可能なため購買に繋がりやすくなります。

また、企業側からすると顧客の声をその場で聞くことができるため、今後の商材開発や企画に活かすことも可能です。

目的認知獲得/購買促進
主な商品・サービスBtoC向けの商材/体験が必須な商材
主な方法イベント/街頭サンプリング

マスマーケティング

マスマーケティングとは、ターゲットの選定を行わずに顧客全体をひとつの対象としてマーケティングを行う手法です。しかし、顧客ニーズが細分化される現在の市場においてターゲットを絞らずにマーケティングを行うことはリスクが高いともいえます。

マスマーケティングでは、主にテレビ・ラジオ・新聞・雑誌などの4大マスメディアが使用され、主に食料品や日用品といった大衆向けの商品に有効です。このような大量生産・大量消費が予想される商品であれば製造から販売まで一気に行うことができ、コストカットに繋がるからです

目的認知獲得
主な商品・サービスBtoC向けの商材(食料品や日用品など大衆向け)
主な方法テレビ/ラジオ/新聞/雑誌

デジタルマーケティング

デジタルマーケティングは、デジタルを活用したマーケティング手法です。

後述するWebマーケティングと意味は似ていますが、これらは取り扱う範囲が異なります。

WebマーケティングがWebサイト上での集客を指すことに対し、デジタルマーケティングはIoTやMAツールといったより広い範囲のデジタルツールを含めたマーケティング手法を指します。

参照:デジタルマーケティングとは?Webマーケティングとの違い、戦略立案、手法をご紹介
目的認知獲得/比較検討/購買促進
主な商品・サービスWebサイト上で完結できるもの
主な方法Web広告/SEO/アフィリエイト

Webマーケティング

Webマーケティングとは、Webサイト上で行われるマーケティング活動の総称です。

Webマーケティングのメリットは、数値として効果が可視化しやすく運用がしやすい点にあります。例えばテレビCMの場合、制作したCMを一度配信を開始すると基本的には配信終了まで設定を変更することは困難ですが、Web広告であれば配信しながらリアルタイムで運用予算や配信面などを変更することができます。

目的比較検討/購買促進
主な商品・サービスWebサイト上で完結できるもの
主な方法リスティング広告/ディスプレイ広告/アフィリエイト広告

SNSマーケティング

SNSマーケティングとは、TwitterやInstagramなどのSNSを活用するマーケティング手法です。

企業がSNSを通じて情報発信をすることで、新規顧客の獲得やブランディングに役立てることが可能です。SNSマーケティングのメリットとして費用をかけずに情報発信ができる点があります。また、SNSのユーザーと直接コミュニケーションをとれることも挙げられます。直接メッセージを交換することで、企業に対するエンゲージメントの増加が見込めます。

目的認知獲得/比較検討
主な商品・サービスBtoB/BtoC向けの商材
主な方法Twitter/Instagram/Facebook/LINE/TikTok

Twitter運用についてはこちらの記事をご覧ください。

参照:Twitter初心者必見!企業アカウントの運用方法をイチから解説!

Instagram運用についてはこちらの記事をご覧ください。

参照:企業がInstagramのビジネス活用する方法とは?【総まとめ】

動画マーケティング

動画マーケティングとは、その名の通り映像を使ったマーケティング手法です。

最近では、Youtubeなどの動画配信サービスを利用しあらゆる企業が動画マーケティングを実施しています。

動画マーケティングが流行している理由としては、もはやいうまでもないですがインターネットやSNSの発達により動画を見る機会が非常に多くなったことが挙げられます。

また、5Gの登場により顧客はスマートフォンやタブレットで負担なく動画を見ることができるようになり、動画の市場規模は年々拡大しています。

サイバーエージェントによると、2024年には6,396億円に達すると発表しています。

出典:サイバーエージェント、2020年国内動画広告の市場調査を発表

また、動画は画像と比較した際に1分間の動画にはWebページ約3600ページ分の情報量が含まれているといわれています。

そのため、商品やサービスに関して深い認知を促すことが可能です。

目的認知獲得
主な商品・サービス内容が理解しにくい/情緒的な訴求が必要な商材
主な方法Youtubeなど動画広告/ブランディング動画 など

SEM(サーチエンジンマーケティング)

SEMはSearch Engine Marketingの略で、検索エンジンを通じてウェブサイトへ集客するためのマーケティング手法です。

SEMはSEOと混同して使用されることも多いですが、構図を表すと下記のようになります。

つまり、SEMを具体的な施策へ落としたものがSEOやリスティング広告になります。

目的比較検討/購買促進
主な商品・サービスWebサイト上で完結できるもの
主な方法SEO/リスティング広告

SEOに関する詳細はこちらの記事をご覧ください。

参照:SEOとは?誰でも簡単な対策方法8選【初心者必見】

リスティング広告の詳細はこちらの記事をご覧ください。

参照:リスティング広告とは?事前準備から運用まで徹底解説【完全マニュアル】

ダイレクトマーケティング

ダイレクトマーケティングとは、企業が顧客に対し1対1でコミュニケーションをとるマーケティング手法です。ダイレクトマーケティング最大のメリットは、顧客のフェーズに合わせた訴求が可能なため費用対効果が高い点です。

通常の広告ではターゲットという一定の層に対して配信しますが、DM(ダイレクトマーケティング)は顧客が「未購入者」「数回購入している」等の状況に合わせて最適な内容を送ることができます。

また、効果測定がしやすい点も特徴です。直接コミュニケーションを取るためどのような反応なのかデータとして記録し、PDCAを回すことが可能です。

目的比較検討/購買促進
主な商品・サービスBtoB向けの商材
主な方法DM(ダイレクトメッセージ)/ECサイト等のレコメンド機能

インバウンドマーケティング

インバウンドマーケティングとは、インバウンド=内側に向かうマーケティングとされ、ブログ等でコンテンツを発信し、SNSなどを通じて顧客にコンテンツを発見、認知してもらうことでサービスに興味関心を持ってもらい、集客に繋げるためのプロモーションです。

後述しますが、インバウンドマーケティングの対義語であるアウトバウンドマーケティングは、企業が顧客に対し一方的に情報発信を行い、アクションを取る方法とされています。

しかし、そのような「売り込み型」のマーケティング手法はだんだんと効かなくなっているのが現状です。

そこで、インバウンドマーケティングを通じて顧客がほしい情報をほしいタイミングで提供することで、好意的に情報を受け取ってもらい顧客自らが選択できる状況をつくることが重要とされています。

インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングは同義語に近いと考えられますが、実は意味合いが少々異なります。

インバウンドマーケティングは「顧客がほしい情報をほしいタイミングで提供することで、好意的に情報を受け取ってもらい顧客自らに選択させる」手法であることに対して、コンテンツマーケティングは「顧客に有益なコンテンツを提供することで集客へと繋げる」手法です。

つまり、インバウンドマーケティングという考え方を用いた一つの手法がコンテンツマーケティングであり、その中にはSEMなども含まれます。

アウトバウンドマーケティング

アウトバウンドマーケティングとは、企業主体のプッシュ型のマーケティング手法です。

アウトバウンドマーケティングの場合、顧客の意志に関係なく情報が与えれられるため、売り込み型として顧客からは嫌悪感を持たれる傾向にあり、現在はあまり推奨されていない方法ともいえます。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、高品質なコンテンツを提供することで顧客をナーチャリングし、購買まで結びつけるマーケティング手法です。
特徴的なのは、顧客が求めている情報をコンテンツとして届けることです。

顧客のニーズやタイミングに合わせて適切なコンテンツを提供し、良い関係性を築くことで企業のファン化を目指します。

目的認知獲得/比較検討/購買促進
主な商品・サービスWebサイト上で完結できるもの
主な方法ブログ/SNS/ホワイトペーパーなど

メールマーケティング

メールマーケティングとは、メールによる集客方法です。

主に検討期間が長いBtoB向けの商品で有効とされ、顧客がほしい情報をメルマガとして届けることで購入までナーチャリングしていきます。そのため、顧客全員に同じ内容を送るのではなく、顧客のニーズに合わせて内容を変えることが重要です。例えば初めて商品の存在を知った消費者に対しては無料の資料ダウンロードを、何度か商品情報を調べている人に対してはセミナーなどその他の情報を送ります。

また、メールマーケティングでは顧客一人ひとりに個別で情報を届けることができるため、高い費用対効果を出すことが期待できます。

デメリットとして、顧客情報(名前・メールアドレス)が必須となるため、事前に用意しておく必要があることが挙げられます。

目的比較検討/購買促進
主な商品・サービスBtoB向けの商材
主な方法メールマガジン/ステップメール

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で影響力を持つユーザー、インフルエンサーを活用したマーケティング手法です。

特徴は顧客に対し企業が直接情報提供するのではなく、インフルエンサーを介してサービスを紹介してもらうという点です。

第三者による情報発信のため、広告よりも信頼性が高く好意的に受け取ってもらえる傾向にあります。

また、目的に応じて依頼するインフルエンサーの種類を検討する必要もあります。

出典:インフルエンサーマーケティングとは? 基礎から応用まで5分で理解!

インフルエンサーの種類は上記の図のようにわけることができ、フォロワー数によって「リーチ数」と「エンゲージメント率」が変化します。

フォロワー数が多いほど多くのユーザーに情報が届きますがその分エンゲージメント率が下がる傾向にあります。一方、ナノインフルエンサーは特定のジャンルに強いアカウントであることが多く、リーチ数が限られる分強いエンゲージメントに結びつけることが可能です。

そのためただフォロワー数が多い、という理由で選定せずに目的によって適切なインフルエンサーに依頼することをおすすめします。

目的認知獲得/比較検討/購買促進
主な商品・サービスBtoC向けの商材
主な方法インフルエンサーによるSNS/ブログでの紹介

インフルエンサーマーケティングに関する詳細はこちらの記事をご覧ください。

参照:【最新版】本当に効果的なインフルエンサーマーケティング

インフルエンサーへの依頼テンプレートつき無料資料DLはこちら!

参照:【DM例文付き】インスタグラムでインフルエンサーに仕事依頼する3ステップ徹底解説!

バズマーケティング

バズマーケティングとは、戦略的に口コミを発生させることで商品・サービスの認知度を向上させる施策です。

SNSなどでインフルエンサーに紹介してもらい、拡散してもらうことで、そのアカウントをフォロー。または、RTキャンペーンなども有効です。

関連用語にバイラルマーケティングという用語がありますが、バイラルマーケティングではあくまでも口コミによる自然な情報拡散を目的としています。例えばWebページを読み終えた後にある「友達に教える」「メールで教える」といったボタンによって拡散を狙う手法です。

目的認知獲得
主な商品・サービスBtoC向けの商材
主な方法ブログ/SNS

コミュニティマーケティング

コミュニティマーケティングとは、顧客によるコニュニティ形成を活かしたマーケティング手法です。これは商品やサービスの「ファン」である人々による情報拡散や活動がさらなる顧客を呼んでくる仕組みです。

コミュニティの活用例として、商品に対する質問をコミュニティのメンバー同士で解決したり、リサーチの対象としてより鋭い視点で商品に対する意見をもらうなど、ファンだからこそ見つけることができる魅力を伝えることに特化した活動が多く存在します。また、ファンによる情報拡散が行われるためマーケティング費用を抑えることも可能です。

目的認知獲得
主な商品・サービスBtoC向けの商材
主な方法ブログ/SNS

ステルスマーケティング

ステルスマーケティングとは、企業による宣伝でありながらもその実態を隠して投稿を行ったり、口コミを掲載したりする手法です。例えば芸能人やインフルエンサーが宣伝であるということを隠した状態でSNSにて投稿するといった内容です。 顧客による口コミはもちろん効果的ですが、このようにステルスマーケティングであることが露呈してしまうと顧客にとって信頼の低下に繋がることもあります。

目的認知獲得
主な商品・サービスBtoC向けの商材
主な方法ブログ/SNS

ゲリラマーケティング

ゲリラマーケティングとは、通常の広告宣伝とは異なりサプライズの要素が含まれ人々に強いインパクトを残すことで認知獲得に繋げることを目的としています。

目的認知獲得
主な商品・サービス強いメッセージ性やインパクトを必要とする商品
主な方法屋外広告やオブジェクト/イベントスぺ―スなど

音声マーケティング

音声マーケティングとは、音声デバイスを使用した最新のマーケティング手法です。

その背景にはあらゆる広告が流れ顧客のデジタルリテラシーが向上し、広告効果が薄れてきているなかで、音声という顧客行動を邪魔しないマーケティング手法という理由があります。

また、音声対応のデバイスが増えていることも挙げられます。

近年ではスマートスピーカーの普及率が上がりました。また、ポッドキャストなどの利用率も上昇しています。

調査では画像や動画よりも顧客の視聴態度や広告効果が高いという結果※がでており、高いエンゲージメントが伺えます。

また、音声マーケティングは新しい手法として市場拡大が期待されているもののまだまだ参入企業は少ない手法です。

そのため、競合企業がいない今こそ参入のチャンスといえるでしょう。

参照:State of Voice Assistants 2019

目的認知獲得
主な商品・サービスBtoB/BtoC向けの商品
主な方法音声コンテンツ/音声広告(Podcast・radiko・Spotifyなど)

音声マーケティングの詳細はこちらの記事をご覧ください。

参照:【徹底比較】音声広告をマーケティング視点で考えたその効果と活用方法

まとめ

いかがでしたでしょうか?

マーケティングは施策を実施してみなければ成果がわからないことも多いですが、初心者の方はマーケティング戦略におけるそれぞれの基礎知識や、組み合わせることでどのような効果を得られるのか把握出来ると便利なのではないでしょうか。

この記事が皆さんのお役に立てると幸いです!

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