2023年11月21日

この記事ではLINE広告で位置情報がどのように利用されているかと、LINE広告が強いと言われる理由について、特徴やメリット/デメリットを解説します。
特に「位置情報を使ったターゲティング」について細かく紹介していきますので、広告配信を検討されている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
LINE広告とは?

LINE広告は、LINEヤフー株式会社が提供する広告配信サービスです。
ここからは、LINE広告を理解するうえで基本となる「特徴」を説明します。
元々はLINEが提供していましたが、ヤフーとLINEが2023年10月に経営統合した結果、LINEヤフー株式会社が運営母体となりました。
LINE広告6つの特徴

他の広告手段と比べた場合、LINE広告には6つの特徴(強み)があります。
- 配信者数が圧倒的に多い
- 多様なマーケティング目的に対応できる
- 新規顧客を獲得しやすい
- 配信コストが低い
- 15種類の豊富な配信面
- きめ細かなターゲティング
配信者数が圧倒的に多い
LINEアプリの月間アクティブユーザーは9,500万人(2023年6月時点)。これは国内のSNS利用者の8割を超える圧倒的な数字です。
コミュニケーション手段として、毎日LINEアプリを使うユーザーも多いため(86%)、マーケティング媒体として好条件が揃っていると言えます。
多様なマーケティング目的に対応できる
LINE広告では、広告主のマーケティングの目的に応じて、様々な配信方法が選べます。
【マーケティング目的の例】
- サイトアクセス数やコンバージョンを増やしたい
- 公式アプリのインストール数やアクティブユーザーを増やしたい
- 公式アプリのインストール数やアクティブユーザーを増やしたい
- LINE公式アカウントの友だち数を増やして、広告をタイムリーかつダイレクトに届けたい
特にLINE公式アカウントの「友だち追加」から広告のダイレクト配信につなげるマーケティングは、個人情報を取得できているプラットフォーマーとしての強みと言えるでしょう。
新規顧客を獲得しやすい
LINE公式アカウントの「友だち追加」を使うと、簡単に見込み客を集めることが可能で、公式サイトから会員登録してもらう場合と比べると、より簡単に新規見込み客を獲得できます。
配信コストを抑えられる
2017年に開始したLINE広告(旧「LINE Ads Platform」)は、Google広告などに比べると新しい広告方法であるため、他の媒体と比較してクリックやインプレッションの単価が低い傾向にあります。
15種類の配信面
広告効果を高めるためには、配信する枠(配信面)の選択が重要です。
LINE広告では15種類におよぶ配信面を用意。顧客に最もリーチしやすい配信面を選べるので、出稿コストの費用対効果を高めることが可能です。
細かいターゲティング
LINE広告のターゲティング方法として「デモグラフィックデータ配信」と「オーディエンス配信」の2つがあります。
参照:LINE広告
デモグラフィックデータ配信は5つ
「デモグラフィックデータ配信」は、年齢・性別・地域など5つに区分されており、ペルソナに向けた配信が可能です。
地域ターゲティング | 都道府県や市町村などの「地域」を指定する |
---|---|
性別ターゲティング | 男性・女性・両方を指定する |
年齢ターゲティング | 「14歳以下」「15歳から64歳まで(5歳刻み)」「65歳以上」を指定する |
OSターゲティング | 「iOS」「Android」「iOSとAndroid両方」から指定する |
詳細ターゲティング | 興味(健康、ファッションなど)、行動(購買意向、テレビ視聴頻度など)、属性(配偶者や子供の有無、職業など)から指定する |
オーディエンス配信は8つ
「オーディエンス配信」は8つに区分されており、ターゲットの様々な情報からセグメントを細かく生成し、広告配信の対象を限定できます。
ウェブトラフィックオーディエンス | 指定したURLに訪れたユーザーの行動パターンからセグメントを生成 |
---|---|
モバイルアプリオーディエンス | アプリ内で特定行動をしたユーザーからセグメントを生成 |
IDFA/AAIDアップロード | ユーザーのスマホ端末のIDからセグメントを生成 |
電話番号アップロード | ユーザーから取得した電話番号からセグメントを生成 |
メールアドレスアップロード | メールアドレスからセグメントを生成 |
LINE公式アカウントの友だちオーディエンス | LINE公式アカウントの「友だち」とそれ以外でセグメントを生成 |
類似オーディエンス | 「特定のページへの来訪」のように特定の行動を取ったユーザーからセグメントを生成 |
動画視聴オーディエンス | 公式動画を視聴したユーザーからセグメントを生成 |
LINE広告の効果を高めるには

LINE広告の効果を高めるにはいくつかの方法がありますが、重要なのは「効果的なクリエイティブ」と「顧客にフィットしたターゲティング」の2つです。
効果的なクリエイティブ
ターゲットに訴求して購買意欲を刺激するには、効果的な「クリエイティブ」が必須です。
キャッチコピーの質が悪かったり、ビジュアルがターゲットの関心とずれていたりすると、広告をほとんどクリックしてもらえないことも。
LINE広告は配信面(トークリスト、LINE VOOM、LINE NWESなど)に応じた最適化したフォーマットを用意しているので、クリエイティブも各フォーマットに合わせて制作をしていきましょう。
効果検証と改善
どの広告にも言えることですが、LINE広告においても「効果検証」と「改善」が必須です。
LINE Tagをサイトに設置してユーザーの訪問数や購入数を図りながら、複数の広告でのA/Bテストを行い、PDCAを繰り返すことで、獲得効果を最大化させることが可能になります。
見込み客にフィットしたターゲティング
見込み客に合わないターゲティングをいくら積み上げても無力ですので、獲得したい見込み客の属性や行動パターンを分析し、的確なターゲティングを行っていきましょう。
特に位置情報を活用したターゲティング広告が効果的!
店舗への来店を狙う地域ターゲティングでは、位置情報でターゲットを絞り込むことで、見込み客となりうるLINEアプリユーザーに効率よく広告をリーチさせることができます。
もともと圧倒的なユーザー数を誇るうえに、位置情報で絞り込んだターゲットにだけ店舗の広告が届くので、位置情報を活用したLINE広告の配信効果は絶大です。
LINE広告の効果を高める「位置情報ターゲティング」とは

LINE広告を効果的に配信するためには、「デモグラフィックデータ配信」と「オーディエンス配信」をうまく活用することが重要ですが、中でも特定の商圏のターゲットに広告を届けられる、「地域ターゲティング」「ジオターゲティング」とも呼ばれる「位置情報ターゲティング」は、LINE広告と相性がよく成果に繋がりやすいです。
地域ターゲティングを精緻化する技術
位置情報ターゲティングは、GPSやWi-Fi、Bluetoothなどを使い、ユーザーが持つスマートフォンの位置情報を取得します。また、広告を届けたいユーザーを「エリア」だけでなく「店舗」「スポット」などで絞り込めるので、特定地域を商圏とする広告主にとっては、より精緻な地域ターゲティングが実現できます。
地域密着型ビジネスのマーケティングに強い
エリアを細分化して指定できるので、地域密着型でビジネスを展開する企業にとっては、店舗ごとに配信広告を作り分けることが可能です。
Google広告やTwitter広告との違い
LINE広告には位置情報ターゲティングを生かした強みがあることはわかりましたが、従来から普及しているGoogle広告やX(旧・Twitter)広告とはどのような違いがあるのでしょうか?
Google広告との比較
Google広告には膨大な数の広告主が存在するため、単価が高騰しがちです。LINE広告でも単価が上昇する例がありますが、Google広告に比べると競合はまだ少ないと言えるでしょう。
また、Google広告はWEBで完結する広告であるため、オフラインユーザーの行動には訴求しにくくなります。この点はユーザープールを作れる、LINE広告に強みがあると言えるでしょう。
X広告との比較
X広告は、フォロワー獲得やリンクのクリックなど、事前に指定した行動に対してだけ課金され、リポストには課金されません。
したがって、いわゆる「バズ」を起こせれば、それ自体は無料で強力な広告効果を得ることができます。対して、LINE広告はユーザーを囲い込むことと、特定のユーザーに狙い撃ちができる特化型の性質を持つ広告になります。
位置情報をLINEが取得できる条件

LINE広告がユーザーの位置情報を取得するためには、「LINE Beacon」の受信設定が必要です。
なお、LINE広告を受信したくない場合は、以下の設定で「オン」を「オフ」にすればOKです。
LINEアプリの設定
LINEアプリの設定は以下のとおりです。
LINEアプリの「設定」→「プライバシー管理」→「情報の提供」と開く
LINE Beaconの設定を「オン」
スマートフォンの設定
スマートフォンの設定は以下のとおりです。
※機種やOSごとに項目が違う場合あり
【iPhone】
- ①端末の「設定」→「Bluetooth」と開く
- ②Bluetoothの設定を「オン」
- ③設定画面に戻り、「プライバシー」→「位置情報サービス」と開く
- ④「位置情報サービス」を「オン」にする
- ⑤画面上のアプリ一覧から「LINE」をタップし、位置情報の利用許可を「常に」に設定
【Android】
- ①端末の「設定」→「接続済みのデバイス」→「接続の設定」→「Bluetooth」と開く
- ②Bluetoothの使用を「オン」
- ③設定画面に戻り、「位置情報」を開く
- ④「位置情報サービス」を「オン」にする
- ⑤設定画面に戻り、「アプリ」→「LINE」→「権限」→「位置情報」と開く
- ⑥位置情報へのアクセス権限を「アプリの使用中のみ許可」に設定
LINE広告の位置情報を活用して、最適化されたターゲティングを実施しよう!
特定エリアを商圏とするビジネスなら、位置情報ターゲティングを活用するLINE広告の配信が極めて効果的です。
また、LINE広告以外の広告でも、位置情報を活用したサービスもありますので、ぜひ探してみてくださいね。
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