DSP広告とは?仕組み、メリット・デメリット、導入手順をわかりやすく解説

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広告運用において、ターゲティングや入札単価の調整などを効率よく行いたいと思ったことはありませんか?

ディスプレイ広告の運用にあたって、おすすめしたいのがDSP広告です。DSP広告とは、広告運用の手間を軽減し、より的確にターゲティングして広告配信するために作られたサービスです。

この記事では、DSP広告について詳細に解説します。DSP広告の仕組みやメリット・デメリット、DSP広告ツールの選び方について解説しているので、ぜひご参照ください。

DSP広告とは

DSP(Demand-Side Platform)とは、広告主が広告スペース(広告在庫)の買い付け、ターゲティング、広告配信などを一括で管理する形態を指します。

ユーザーがサイトにアクセスすると、SSP(Supply-Side Platform)というツールを通じてDSPに通知され、リアルタイムで入札が行われ広告が配信されます。DSPツールには広告主が広告の効果を最大化するための機能が備わっており、費用対効果を高めたい場合に適しています。

DSP広告の仕組み

DSP広告は、広告が掲載されているサイトがSSPというツールを通じてDSPに広告リクエストと入札を行い、広告が配信される仕組みです。

ユーザーがサイトにアクセスすると、サイト側からSSPに広告をリクエストします。SSPはDSPにリクエストを通知し、DSP内で入札が行われ入札結果がSSPに通知されます。

SSP内で最も入札額の高い広告が選定され、広告掲載サイトに通知します。サイト側は落札された広告を配信するリクエストをDSPに送り、DSPが広告を配信するという仕組みです。

DSPは広告主の収益を最大化するためのツールで、SSPはメディアの収益を最大化するツールであると言えます。

DSP広告の課金形態

DSP広告の課金広告は、CPC課金、CPM課金、インストール課金の3つがあります。

  • CPC課金:クリック数に応じて課金
  • CPM課金:広告の表示数に応じて課金(1,000回の表示で課金)
  • インストール課金:アプリ広告専用の課金形態。アプリがインストール、また起動されると課金される

ディスプレイ広告との違い

ディスプレイ広告とDSP広告との違いは、ディスプレイ広告はさまざまな広告の種類の中の1つであり、DSP広告はDSPというツールを用いて配信される広告という点です。

ディスプレイ広告は、サイト内の広告スペースに表示される画像や動画・テキストの広告です。DSPと似ていますが、ディスプレイ広告は広告の種類の1つで、幅広いユーザーに配信されます。

DSPは、より精度の高いディスプレイ広告の運用を可能にするためのツールで、DSPを通じて配信される広告をDSP広告といいます。

アドネットワークとの違い

アドネットワークは、複数の広告媒体(サイト、SNS、アプリなど)を一括で管理している広告配信管理システムです。広告主がアドネットワークを利用することで、複数の媒体に広告を配信できます。

ただし、アドネットワークに登録されている媒体にしか配信できないというデメリットがあります。DSPは複数のアドネットワークを横断して広告枠を買い付け、広告を配信することが可能です。

DSP広告のメリット

DSP広告のメリットは、細かいターゲティングで効率良く広告を配信できる点です。DSP広告の以下のメリットについて解説します。

  • 適切なターゲットに広告を配信できる
  • 類似ユーザーに広告を配信できる
  • 手間、コストを削減できる

適切なターゲットに広告を配信できる

DSP広告のメリット1つ目は、ターゲットを絞り込むことができるため、適切なターゲットに効率良く広告配信できるという点です。

サイトにアクセスしたユーザーの属性(年代、性別、行動履歴、趣味嗜好など)を細かくセグメントでき、ターゲットを絞って広告を配信できます。Google 広告やYahoo!広告よりも細かいターゲティングができるため、ピンポイントで広告を配信でき、広告の費用対効果の向上が期待できます。

類似ユーザーに広告を配信できる

DSP広告の2つ目のメリットは、ターゲットユーザーだけでなくコンバージョンユーザーと類似するユーザーに対しても広告が配信できるという点です。

ターゲットユーザーと行動履歴や興味関心が似ているユーザーにも広告が配信されるので、アプローチする範囲を拡大でき、見込み客の数やコンバージョン数の増加が期待できます。

手間・コストを削減できる

3つ目のメリットは、DSP広告を運用することで、通常の計算方法よりも手間やコストを削減できる可能性があるという点です。

DSPでは、機械学習によって最適な広告配信を行います。入札単価や広告配信の調整を自動で行うので、広告配信に対する手間、コスト、労力を削減できます。計算方法や入札設定のコストや時間を削減した分だけ、クリエイティブの改善など重要な工程に労力を割くことが可能です。

DSP広告のデメリット・注意点

DSP広告の以下のデメリットと、注意点について解説します。

  • 初期費用がかかる
  • 広告の配信先が非公開の場合がある
  • サービスごとの特徴を理解する必要がある
  • ターゲティングが重複する可能性がある

初期費用がかかる

DSP広告のデメリット1つ目は、初期費用がかかるという点です。

GoogleやYahoo!などのリスティング広告では、初期費用がかからずクリックに応じて費用が発生する場合が多くありますが、DSPの場合は初期費用がかかることがあります。

また、最低契約期間や最低出稿金額が指定されている場合もあり、最低出稿金額が高額になるケースがあるので、資金や予算をあらかじめ用意しておく必要があります。

広告の配信先が非公開の場合がある

DSP広告のデメリット2つめは、広告の配信先が非公開で、事前に把握することができない場合があるという点です。

DSPサービスの中には、配信先のサイトを公開していないものもあります。どのサイトに広告が配信されるかわからないので、意図していないサイトや、配信して欲しくないサイトに配信される場合があります。DSPツールを選定する際に、配信先についてもチェックしておくことが重要です。

サービスごとの特徴を理解する必要がある

3つ目のデメリットは、サービスごとの特徴について把握しておく必要があるという点です。

DSPサービスを選定する際、配信先やユーザー選定のためのデータやアルゴリズムなど、各サービスの特徴を理解して比較検討をすることが重要です。

DSPサービスを選定する際は、以下の点に着目して選ぶことをおすすめします。

  • 運用方法は自動型か運用型か
  • どのような課金形態か
  • 対応しているデバイスはどれか
  • 連携しているSSPのターゲット層
  • 広告の配信先

DSPサービスを検討する際は、自社の広告の目的やターゲットを明確にし、それに合致するDSPサービスを選定することが重要です。

また、運用方法も重要なポイントです。広告が自動で最適化される運用方法を希望する場合は「自動型」を、柔軟に設定を変更したい場合は「運用型」を選択します。

ターゲティングが重複する可能性がある

DSP広告の注意点は、1つの広告を複数のDSPを使って配信する場合、類似のオーディエンスに配信すると自社の広告同士で入札競争を激化させてしまう可能性があることです。入札が激化すると、余分なコストがかかってしまう場合があります。

複数のDSPを利用する際は、それぞれのDSPで異なるオーディエンスに広告を配信する必要があります。

DSP広告の導入手順

DSP広告の導入は、以下の手順で行います。

①広告を配信するターゲットを設定する

ターゲットによって選択するDSP、自社の広告を配信するターゲットを明確にします。

年齢や性別、興味関心など、ペルソナを作成して詳細にターゲットを絞り込んでおきます。

②DSPサービスを選定する

広告の配信先や連携しているSSP、課金形態などを確認して、自社の方針や予算に合うDSPサービスを選定します。

③広告クリエイティブを作成・入稿

広告のクリエイティブを作成し、DSPに入稿します。同じ内容でも訴求文や画像の異なる広告を複数入稿し、効果検証をするのがおすすめです。

④広告を配信する

初期設定を入力し、クリエイティブを入稿すると広告が順次配信されます。

⑤広告配信の効果を検証する

配信期間がある程度経過したら、広告配信の効果を検証します。想定ほど広告が配信されていなかったり、ターゲティングがずれていたりした場合は、設定やクリエイティブを変更して調整します。定期的に効果検証を行い、広告を改善していくことが重要です。

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位置情報やユーザー属性でターゲティングすることで、見込み客となる可能性のあるユーザーに効率よく広告を配信できます。

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まとめ

DSP広告とは、DSPツールを通じて、広告主が広告枠の買い付けから広告配信まで一括で行う広告です。DSP広告はSSPというツールを通じて、オークション結果と最高入札額がメディア側に通知され、メディアからのリクエストによって配信されます。DSPとSSPによって、広告主とメディア両方の利益の最大化が期待できます。

DSPにはさまざまなターゲティング機能があるので、適切なユーザーに効率よく広告配信できる点がメリットですが、配信面は不透明なこともあるので、契約時に確認が必要です。

また、DSPツールにはさまざまな種類があり、運用方法や課金形態、対応している広告配信メディアが異なるので、自社の方針に合うDSPツールを比較検討する必要があります。


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